今回はドラマで学ぶ韓国語、第一回をやろうと思います。
記念すべき第一回は「梨泰院クラス」です。
こちらのNetflix JapanのYoutube映像「セロイソカップルの胸キュンシーン集」からやっていきたいと思います。(見ながら胸がキュンキュンしてもう一度見たくなりました!) https://youtu.be/7QE6vZUEVx8
記念すべき第一回はの0:37~0:50のシーンです。
まずは映像を見てセリフが聞き取れるか、意味が分かるかやってみてください。
Youtubeで解説もしてみたので見てみてください。
以下はセリフと解説に入ります。
セリフ
では早速セリフを起こしていきたいと思います。(どのセリフか分かるように出ていた字幕を書き込みました。)
(0:37~)
아줌마:이 미친년이 진짜… (なんて子なの)
새로이:잠시만요. (落ち着いて)
무슨 일인지 모르겠지만 일단 진정하시고요… (事情はしりませんが…)
아줌마:이거 놔. 뭐하는 새끼야, 놔! (放して あんたは誰よ)
이소:오지랖은. (おせっかいね)
おばさんのセリフ①
では解説をしていきます。
まず37秒の場面ですね。
おばさんが言います。
이 미친년이 진짜…
「なんて子なの」と訳されていますが分解してみていきましょう。
- 이 = この
- 미친 = 狂った~
- 년(이) = 女(が)(めちゃくちゃ悪い単語なので絶対に言わないでください)
- 진짜… = 本当に、マジで
この最後の”진짜…” の形で終わるのはあるあるで、ここでは「マジでやってやろうか、ただじゃおかないぞ、ぶっとばすぞ、いてこましたろか」みたいなニュアンスを含んでいます。
「この狂ったアマがマジで(ぼこぼこにしてやろうか)」のような意味です(^^;
(いい子は絶対にマネしないでね!)
細かく解説します。
1.이 = この
一番最初のほうに習う”이것(이거)” もそのまま「これ」と覚えてる人も多いと思いますが
이(この)+것(もの)=このもの → これ というふうにも考えられます。
2.미친~ = 狂った~
“미친~”の原形は”미치다(狂う)”で、”미친~” は過去連体形(~した+名詞)です。
動詞の過去連体形の作り方は次のようになります。
받침無 + ㄴ
받침有 + 은
어제 본 영화 = 昨日見た映画
아까 먹은 케익 = さっき食べたケーキ
今回は”미친”後ろに”년(女/アマ)”という名詞が来ていますね。
3.년이 = 女/アマが
년 + 助詞の”이”(が)
先ほど書いたように”년”というのは女性を蔑んでいう言い方なので韓国人が使っているからといって自分では決して使わないでください。
4.진짜…
まったく… ありえない… マジで… など
새로이(セロイ)のセリフ①
ここで새로이(セロイ)が割って入ります。
잠시만요. (落ち着いてください)
発音は[잠시만뇨]ですね。
「落ち着いてください」と訳されていますが、「ちょっと待ってください」という意味です。
これは非常によく使われる表現で、ほぼ同じ意味で「잠깐만요[発音:잠깐만뇨]」を知っている人も多いのではないでしょうか?
日本語と同じシチュエーションでそのまま使えることが多いです。
立ち去ろうとしている人を呼び止めたり、「~ありますか?」と尋ねた時に返事で言う「ちょっと待ってください」、エレベーターで出たいのに出れなくて待って欲しいとき、などに使えます。
새로이(セロイ)のセリフ②
무슨 일인지 모르겠지만 일단 진정하시고요… (事情はしりませんが…)
- 무슨 = 何の
- 일인지 = 事か
- 모르겠지만 = 分かりませんが
- 일단 = 一旦、とりあえず
- 진정하시고요 = 落ち着いて ですね
1. 무슨~ = 何の~ という意味です。
細かく言えば日本語と違う使い方をすることもあるのですが基本的には”무슨~” = 「何の~」と覚えてもらって大丈夫です。
ちなみに「何色ですか?」と聞きたい場合は「뭐색이에요?」とは言わず「무슨 색이에요?(何の色ですか?)」と尋ねます。
2. 일인지 = 事か/事なのか
일 = 事/仕事
名詞+인지 = ~か/なのか
後ろには”알다(分かる)”や”모르다(分からない)”が来ることが多いです。
3. 모르겠지만 = 分かりませんが
모르겠다 (分からない) + ~지만 (~だけど) → 分からないけど、分かりませんが
4. 일단 = 一旦、とりあえず
これは漢字で「一旦」と書き、日本語でいう「とりあえず」という感じでも使います。
発音は[일단]ではなく[일딴]です。
飲食店で注文する時にも「とりあえずそれでお願いします」という感じで
「일단 그거 주세요」(とりあえずそれをください)
ともよく言います。
5. 진정하시고요 = 落ち着いて、ですね。
● 진정 = [鎮静]
진정하다 = 鎮静する→鎮める、落ち着く
“진정하세요(落ち着いてください)”の形で使われることが多いです。
● 動詞+(으)시다 = ~される(尊敬語)
〇받침無 動詞語幹+시다
〇받침有 動詞語幹+으시다
〇~시다の아/어요体は”~(으)세요”
韓国語は能動態の形と、軽く勧める時の形が同じで文脈で変わります。
何を言っているの分かりませんよね(^^;
“~(으)세요”の例を挙げると
어머니가 TV를 보세요. というと「母がテレビを見られています。」という意味で
어머니, 이거 보세요. というと「お母さん、これを見てください」という風に促す言い方になります。
動詞の活用の形は同じですが、「誰々が~」というのが入ると尊敬語、そうでなければ丁寧に促す表現になります。
2つ目の例文は”어머니”と言ってお母さんに呼びかけていますが、お母さんが何かをしているわけではないので要注意です。
● 動詞語幹+고 = ~して
밥도 먹고 술도 마셔요. ご飯も食べてお酒も飲みます。
● ~고+요 = ~して(ですね)
上記の “~고” に「~です」の意味の “요” をつけた形。
おばさんのセリフ②
이거 놔. 뭐하는 새끼야, 놔!
放して あんたは誰よ
- 이거 = これ
- 놔 = 放せ/放しなさい
- 뭐하는 새끼야 = 何してる奴だ/野郎だ
1.이거
「これ」という意味です。
元々は “이것” ですが、ほとんどの場合 “이거” を使います。
イソを殴ろうとしているおばさんの手をセロイが止めに入ったシーンなので、「これ」というのはここでは「手、腕」のことですね。
2.놔!
“놔” の活用前の動詞の原形は “놓다(置く/放す)” です。
놓다 + 아 = 놓아 → 놔
받침無の語幹で母音が “ㅗ” の場合 活用の ”아(요)” をつけると二重母音のようになって “ㅘ” となるのと同じですね。
例
오다 + 아(요) = 오아(요) ➡ 와(요)
보다 + 아(요) = 보아(요) ➡ 봐(요)
“놓아” の場合 この받침の ”ㅎ” は発音されないので縮約されて “놔” になります。
全部に適応されるわけではないのでご注意を。
3.뭐하는 새끼야!
“뭐하는~”の形で文法的には(現在)連体形になります。
連体形とは動詞(または形容詞)が名詞の説明をする形です。
動詞+는 (名詞) = ~する/している~
例えば
밥을 먹는 사람 = ご飯を食べる(食べている)人
영화를 보는 사람 = 映画を見る(見ている)人
책을 읽는 사람 = 本を読む(読んでいる)人
ここでは새끼(奴/野郎)という名詞が後ろにきているので
뭐하는 새끼야! = 何をしている奴だ → 何者だ、なんなんだ のような意味になります。
(“새끼”も悪い言葉なので自分では使わないでください。)
이소(イソ)のセリフ
●오지랖은… (おせっかいね)
「おせっかいね」と訳されていますが、これは”오지랖이 넓다”という慣用句から来てます。
“오지랖” の意味は「上着などの前すそ」 、”넓다”は「広い」という意味で
「前すそが広すぎて他人の領域まで侵入してしまっている」というところから
「おせっかい、いらぬ世話、でしゃばり」のような意味になっています。
“오지랖” 自体の意味は「上着などの前すそ」なのですが、
오지랖という単語自体がほぼ”오지랖이 넓다”でしか使われないので、このように”오지랖은…” と言っただけでも意味が分かるのです。
“오지랖은…” と、この”은…”が入ることによって日本語でいうと「いらぬ世話を…」「余計なお世話を…」に似たような皆まで言わない感じがでます。
ちなみに”ㅍ”받침の発音は通常は連音化が起きてもそのまま”ㅍ”の発音なのですが、
“오지랖”の”ㅍ”받침は発音は”ㅂ”で[오지라픈]ではなく[오지라븐]になります。
ちなみに「おせっかいを焼く」「出しゃばる」と行動をいう場合は”떨다”を使って
“오지랖(을) 떨다” と言います。
ほとんどの場合は「おせっかいを焼くな」とか「出しゃばるな」という意味で
“오지랖 떨지 마” という禁止形で使われることが多いです。
この”떨다”という単語は「(寒さや恐怖などで)震える」というのが主な意味なのですが
特定の名詞について「名詞の行動をする」というような意味になります。
あまり良くない行動に付きますが、使われる単語も少ないので、
次の3つくらいを覚えておけば大丈夫でしょう。
내승을 떨다 = 猫をかぶる
엄살을 떨다 = 大げさに痛がる/大げさに病気のふりをする
수다를 떨다 = おしゃべりをする
(日本語同様に助詞の”을/를”を省略することもよくあります。)
本当は次のシーンまでいきたかったのですが、説明をしていたら長くなったので次回に!
では次回会いましょう~
다음에 만나요~
See you next time
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